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2007/10/07

XSIとAfter Effectsを使用した合成 part3

After Effectsでの合成

さて、素材も揃ったことですし、After Effectsを使って実際に合成してみたいと思います。

1.まずはマット素材を使用して、最初の素材からログハウス部分を切り出します。具体的には「エフェクト→チャンネル→チャンネルコンバイナー」を利用してホワイトマット素材を3つ作り、それぞれルミナンスマットで切り出し。その後で「色相/彩度」エフェクトを使って大まかに色をつけます。

「チャンネルコンバイナー」での設定。ターゲットは明度のみを選択します。

だいたいこんな感じの絵になりました。まだ使えるレベルではありません。

2.この素材の上からアンビエントオクルージョン(以下AO)素材を加えることで、ディテールを細かくします。ただしそのまま乗算してしまうと印象が暗くなってしまうので、AO素材の暗色部分にカラーグラデーションを加えて、様々な色が重なったような複雑な色を出してみます。具体的には以下のとおり。
  • 平面素材を新たに作り、「エフェクト→レンダリング→カラーカーブ」を適用。シャドウ部分に適用させるため、少々暗めの色を使ってグラデーションを作る。
  • これにルミナンス反転マットを適用させ、AO素材を指定することでカラーグラデーションのかかったシャドウ部分だけが残ることとなる。


タイムラインで見るとこんな感じです。


実際にAO素材に適用した様子。


元の素材と重ねてみた様子。少しマトモになってきました。

3.インシデンス素材を利用して、ログハウスを発光させたような絵にもっていきます。
  • 「エフェクト→ブラー&シャープ→ブラー(ガウス)」エフェクトをインシデンス素材に適用。素材をぼかす。
  • その後にインシデンス素材の描画モードを加算に設定する。
加算モードは非常に使えるモードで、対象を発光させたりとか光が溢れるような表現によく使われます。

ようやっとそれらしくなってきました。

他のオブジェクトも同様にして表現していきます。当然オブジェクトによってはインシデンスだけ使ったとかAOだけ使ったというのもあります。
最後に切り出した素材たちを集めて、トーンカーブエフェクトで微調整してログハウスシーンの完成です。

2007/10/06

XSIとAfter Effectsを使用した合成 part2

素材作り


今回のプロジェクトではXSIのレンダパスを利用して1つのシーンから3つの素材を生成しました。生成した素材は以下のようなものです。


マット用素材-吐き出された画像から特定の箇所(この場合はログハウス)を切り出すために使用する素材です。色が赤、緑、青と3つに分かれているのは、RGBの各チャンネルに切り出す対象を分けることで、1つの素材から3つの箇所を切り出せるようにできるためです。通常のホワイトマットと比較して3倍レンダ時間が節約されます。


アンビエントオクルージョン(Ambient Occulusion)-アンビエントオクルージョンシェーダーを使用して作られた素材です。アンビエントオクルージョンとは基本的にものが密集している部分は暗くなり、密集していない部分は明るくする計算手法のことです。上の絵を見てみると、密集している丸太の部分は黒くなっているのが分かるかと思います。
別名汚しシェーダーと呼ばれていて、単体で使うのではなく他の素材のディテールを高めるために使用する場合が多いです。


インシデンス(Incidence)-インシデンスシェーダーを使用して作られた素材です。インシデンスとは主にサーフェイスの法線ベクトルと、カメラから発射されるレイベクトルのなす角によって決定付けられるシェーダーで、サーフェイスの法線がカメラのほうを向いていれば白くなり、向いていなければ黒くなります(正確にはスカラー値で返されるので白黒関係ないんですけど)。結果、オブジェクトの境界部分は黒くなる傾向にあり、中心部分は白くなる傾向にあります。木の部分がよくその傾向を表してます。
インシデンス素材は基本的に様々な素材の補助的役割として使われる場合が多いような気がします(たとえば境界部分だけをを発光させたりとか、暗くさせたりとか)。今回は様々な用途に使えるかなーって思って作ることにしました。

それではこの3つの素材を組み合わせてログハウスを作ってみることにします。

part 3へ。

XSIとAfter Effectsを使用した合成 part1

はじめに


レンダパスを利用した合成は出力された絵のクオリティを向上させるという点で必要不可欠であり、しかもレンダツリー単体で行う膨大な調整時間をある程度軽減するという点でも有用です。
しかし現状ではレンダパスを利用したAfter Effectsとの合成となるとほとんど情報がありません。なので自分なりにいろいろと試行錯誤した結果をメイキングとして載せておきたいと思います。日本語でのXSI情報が少しでも充実することを願って ;)

目標


今回のプロジェクトでXSIにレンダリングさせる時点でのマテリアルはLambartのAmbient,Diffuse値を軽く調整したくらいで殆ど行いませんでした。理由としては二つあって、一つめがメインの配色をまだ決めていなかったため、あえてレンダリング結果を一つの素材として採用し、柔軟に試行錯誤しようとしたことで、二つめが個人的には慣れないXSIで作業するよりも、使い慣れたAfter Effects上で作業したほうが効率的であろうとふんだからです。
まずはそのままXSI上でレンダリングした静止画を載せておきます。レイトレーシング、シャドウマップ使用。Final Gatheringは使用していません。
上の絵を見たら分かるとおり、このままではあまりにも3Dしすぎていてとてもそのまま作品として出せるクオリティではありません。
今回のメイキングではレンダパスを利用して、ログハウスを上のような絵に仕上げてみたいと思います。

part 2へ。

2007/10/04

Newline Project 完成



やったッ!Newline Project完!
ということでようやっと完成しました。制作期間はだいたい4週間です。動画はYoutubeとStage6の両方にアップロードしました。
ブログのほうにはYoutube versionを貼っておきます。


より高画質なのはStage6のほうなので、できればそちらを観ていただけるとありがたいです。

2007/09/24

Newline Project製作中07


夜も遅くにこんにちは。今日も地道に製作してます。
3Dの世界ではキャラクタに演技をさせる際、3Dで作ったキャラクタにボーンという骨組みを組み込んで、その骨組みを変形させることによってキャラクタを動かすという手法をとります。映画でいえばロードオブなんとかもレニーのなんたらレストランも、ゲームでいえばスマッシュなんとかもファイナルファンたらーもみんな同じ手法で動かしてます。左側に移っているカップル(そういう設定です笑)がボーンです。
この骨組みを動かす作業をひたすら行ってキャラクタのアニメーションを完成させるわけですが、地道です。つねにへその下あたりにある重心を意識して、脳内でひたすら人間の動きをイメージしながら1コマ1コマ動かしていきます。1秒間につき30コマですから、6秒間つけるだけでも180コマ。結構な労力です。
プロのつけるモーションはとても自然で、まるで生物がそこにいるかのような動きをつけることができるのですが、素人の自分はたくさん時間をかけてもやはり不自然になってしまいます。
人間の動きってほんと合理的です。これを普段何も意識しないでやっちゃう脳みそって、やっぱりすっごい高性能なんだなぁと思います。すげぇ。

2007/09/22

Newline Project製作中06



最近作るのに少々キてた感じでしたので、この二日間息抜きで小旅行したり遊んだりしてました。やっと製作に取り掛かれます。

ついにこのプロジェクトも製作状況2/3まで進んできました。退屈面白かったセット作りもようやく終わりが見えてきました。うれしい。

今回はソファとローテーブルを作成していました。レンダリングはImage Based Lightingでてきとーに。ソファーのふわふわした感じを出そうとがんばってみました。

2007/09/18

Newline Project製作中05



今日は町並みを途中まで製作していました。疲れました。
こういうの製作してると分かるんですが、最近の3Dの映画ってホント人海戦術って感じですね。あれほどのクォリティを出すためには、とても一人では何十年かかっても無理だということがすごくよく分かります。

2007/09/17

Newline Project製作中04


ただ何も考えず製作中。今回は少し時間がなかったのでビルの製作だけで終わってしまいました。余裕があったらもう少し細部を詰めたいと思います。
建物関係はまだもう少し使うんで、続々製作していきます。

2007/09/15

Newline Project製作中03

今日もただ黙々と製作しておりました。といっても今日は小道具を製作したり、カメラアニメーションを変更したりなどの細かいことしかしてなかったんで地味だったんですけど・・・以下製作メモ。
アンビエントオクルージョンをそのままマテリアルシェーダーに接続した場合、どうやら上図のようにアルファ情報もアンビエントオクルージョンが適用されてしまうらしい。このままでは合成すると暗色の部分が透けてしまうので、なんとかしてマテリアルのアルファチャンネルを白にしなければならない。
いい案が思いつかなかったので、ピックチャンネルノードを使用してRGBチャンネルを3つに分け、アルファ部分を除いてすべて再結合するという力技で対処。うまくはいったがホントにこれでいいのか?という感じ。もうすこしいい解決案がありそうなんだけど・・・

追記(9/17)
そもそもアンビエントオクルージョンシェーダー自体、後で合成する際に乗算してアクセントを加えるためのシェーダーであるわけで、アルファ情報が出力されるのは当然なんですね。

2007/09/14

Newline Project 製作中02


もくもくと製作中。今日はログハウスを製作してみました。慣れていないためかなり時間がかかり、オブジェクト数107,ポリゴン数約5000のモデルに2、3時間かかってしまいました。


質感はアンビエントオクルージョンを使用して適当に。あとで調整します。

2007/09/13

Newline Project 製作中


あまり製作できる時間がなかったのですが、やっと取れることができました。

今回の製作ではラインアニメーションシーンの構築とパーティクルの設定を主に行いました。徐々にですが冒頭のシーンは完成されてきたようです。以下製作メモ。


パーティクルを発生させる際、いきなりパーティクルが飛び出してくると見栄え的にアレなのでサイズのキーフレームを1frame:0,20frame:5と打ち、アニメーションオプションを時系列に設定。本来ならばパーティクルが徐々に大きくなりながら出現するけれども、今回は何故かいきなりパーティクルが出現してしまう。あれこれ試行錯誤しても何故か上手くいかなくて、しばらく悩んでいたがふとそういや今回はオフセットを1→180に変更していたなと気づく。半信半疑でキーフレームを180frame:0,200frame:5に変更。再生してみたら見事期待通りの動きをしてくれた。
そもそも今回の問題は自分がパーティクルのアニメーションを中途半端に理解していたために起こったようなので、時系列の概念についてもう少し深く学んでいきたい。

2007/09/07

Newline Project作業開始。

Newline Project製作開始。AEで平面素材を作成し、XSIで組み合わせる作業を繰り返し行ってました。試しにモーションを組んでみて再生したのですが、結構思い通りの気持ちいいモーションになってくれたので嬉しいです。
それにしてもXSIでのアニメーション機能は使いやすい。ドープシートとアニメーションエディタを使ってみたのですが、痒いところに手が届くような感覚です。XSIがアニメーション関連に強いと言われている理由がわかった気がします。
完成度としてはまだまだですが、表現したい絵が明確になってきました。

2007/09/06

プロジェクト開始。

とりあえず構想を実体化するためにプロジェクト"Newline Project"を立ち上げることにしました。現在大まかにですが作品と製作の流れは構想してあります。
  1. 30秒くらいの短い映像。
  2. ツールは主にXSIを使用。AEは素材を製作するだけとする。
  3. 9月中に製作終了予定。
  4. メッセージはあまりつぎ込まない。あまり詳しくない人でも見ていて楽しい映像を目標に。
  5. BGMは未定だが、Creative Commonsライセンスの曲を使用する(著作権問題のクリア)

主な課題となっていくのは2。丈は短いにしろ慣れないXSIを使用するため、9月中に現在構想している映像が完成されるのかという問題。素材も順次製作しなければならない。ちょっと予定的には厳しいのかも。