Geant4のインストールはソースコードをダウンロードし、ビルドを行うという手法が旧来の日本のページではよく書かれていますが、Debian系列(Ubuntu)のディストリビューションを使っているのであれば、いちいちそんな手間のかかることをしなくてもリポジトリ経由でインストールすることができます。こんな大容量のライブラリですと、ライブラリの依存関係を解決するだけでも大分かかっちゃいますしね。
で、aptを利用してGeant4をインストールするためには、現時点では以下の手順を踏んで行うのが一番楽ちんです。
- Cernのリポジトリを新規に追加します。
deb http://lcg-heppkg.web.cern.ch/lcg-heppkg/debian stable hep
deb-src http://lcg-heppkg.web.cern.ch/lcg-heppkg/debian stable hep
の2つを、Synapticかコマンドライン経由で追加してあげればいいでしょう。 - apt-get updateでデータベースを更新します。もちろんそのときこの2つのリポジトリが信用できるのかどうかわかりませんので、aptさんは
W: GPG error: http://lcg-heppkg.web.cern.ch stable Release: 公開鍵を利用できないため、以下の署名は検証できませんでした: NO_PUBKEY F464E3D84061544D
のようなエラーを吐きます。そこで、これらの警告がでないようにしてやります。 - コマンドラインを立ち上げて、
sudo apt-get install cern-archive-keyring
と入力。
警告: 以下のパッケージは認証されていません!
cern-archive-keyring
検証なしにこれらのパッケージをインストールしますか [y/N]?
と当たり前ですが聞かれるので、yを入力します。信用されていないリポジトリから鍵をインストールして警告を出さないようにするってあたりが、俺を信頼しろ感が出ててとっても素敵。 apt-get update でエラーが出ないことを確認してから、sudo apt-get install geant4でGeant4をインストールして、終了です。
さて、次に環境変数の設定を行っていきます。ホームディレクトリの".profile"ファイルの末尾に以下を記述します。
export G4WORKDIR=${HOME}/work/g4
これを行うことで、Geant4のワーキングディレクトリを${HOME}/work/g4に設定します。${HOME}以下は各自適当なやつに変えてみてください。
また、Geant4の動作に必要なシェルの変数を書き出すためには、対象のシェル内で
と入力。きちんとG4WORKDIRが設定されていることを確認してください。
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