2009/05/14

東北大院生の自殺は決して対岸の火事じゃない


"Resume the suicide" by gfbpublez

東北大大学院生が自殺…博士論文、2年連続受け取り拒否され

東北大の理学研究科って…まんまうちの学部生が行くとこじゃないですか…
まさかこのまま順調に進めば進学するであろう大学院で自殺が起こるなんて。流石にショックです。

事件の内容はニュースに書いてある以上のことは知らないので、自分がいるキャンパスでの様子を書いていきますね。

まず東北大学理学部のキャンパス(青葉山キャンパス)っていうのは人里離れた山の上にあって、基本的に学生や大学院生はバスやバイクなどで通学します。5分くらい歩けば工学部のキャンパスに着くんですが、工学部に行くのはせいぜい図書館で珍しい本を借りることくらいしかないので殆ど行くことはありません。

そんな環境ですので、必然的に理学部の人間は山の上という隔離された空間の中で勉強にいそしむことになるわけです。大学院生でしたら泊まりがけの研究とかやることもあると思いますので、より環境的には隔離された状況なのかもしれません。自分はそれが嫌なので授業が終わったらさっさと山を降りて部活だのサークルだのやるようにしています。

で、今日のお昼休みでのこと。理学部の生協はいつものように理学部の学生と大学院生でごった返していたわけですが、テレビの前で学生がみんな微妙な表情で立ち止まっているんです。こんな状況は今まで見たことがなかったので、どうしたんだろうと思い自分もテレビの画面を覗き込んでみると、NHKニュースのテロップには東北大学院生自殺の文字が。
自分がこのショッキングなニュースを知ったのはこのときでした。殆どの学生もそうだと思います。風の噂ほども聞いたことがなかったので、もしかしたらその研究所には箝口令がしかれていたかもしれません。

各自テレビを見ながらいろんなを言葉を口走っています。
「勉強一筋の真面目ちゃんだったからこんなことで死にたくなるんじゃない?」とか、
「いや、自分も2年連続で受け取り拒否されたら死にたくなるかもしれない」
とかです。そのニュースが終わった後、学生たちは散らばって各自のテーブルで議論を飛ばしていました。

これは自分の異見なのですが、やはり理学部の研究室という非常に閉鎖的な環境だったからこそ起こった事件なのかなと思います。せめて他に論文を審査してくれる教授がいたのなら。合わなければ研究室を変えるという選択肢があったのなら。アカハラを行うクソ准教授を訴える場所があったのなら。こういう事態は起こらなかったかもしれません。

あーーーそれにしてもこの先どうしようーー理学部は就職先もないしーーーお先真っ暗だーーーー

2009/05/06

はじめてのミシェル・ゴンドリー(Michel Gondry)


久しぶりに映像関係の話題をば。

映像、特にPV関係が好きな方ならば、ミシェル・ゴンドリー(Michel Gondry)という名前を知っていると思います。フランスの映像作家で、世界的に有名なプロモーション・ビデオを多数発表している方ですね。

プロモーション・ビデオっていうのは大体尺が3〜4分と短いため、必然的に独創的なアイデアとか技術力をふんだんに生かした映像を作らなければなりません。それでなんですけど、このプロモーション・ビデオというのは以下の4つのカテゴリに分けることができると個人的には思っています。
  1. 作り方も分かるし、アイデアも容易に思いつきそうなやつ
  2. アイデアはなんとかなりそうだが、作り方がどうしてもわからないやつ
  3. 作り方は容易だが、逆立ちして考えても思いつきもしないやつ
  4. 作り方も、発想も全く思いつきすらしないやつ
もちろん下に行けば行くほどすごいPVです。
大体のPV(特に日本のPV)はこの1のカテゴリに当てはまる場合が多いんですが、ミシェル・ゴンドリーの作品のほとんどすべては3か4に当てはまります。常軌を逸しすぎている。たぶん自分は薬でもキメないかぎり一生かかっても思いつきすらしない気がします。
今回はそんな不思議PVを製作しているミシェル・ゴンドリー作品の紹介です。


まずこれ。すごいPVを挙げろと言われれば秒速でこのPVが挙げられるほど有名。これに至ってはどうやって作っているのかまず分からないし、撮影も相当大変そうです。CGとアイデアの見事な融合ですね。


おなじみケミカル・ブラザーズ。ミシェル・ゴンドリーが何者か分からなくてもこのPVは知っているという人はかなり多いはず。新幹線の車窓を見ると毎回このPVを思い出します。


1999年だから10年前のはずなんですけど、現在でも十分通用するほどスタイリッシュなPV。こいつ本当に薬キメてるんじゃないかと疑いたくなるようなキ○ガイ作品です(褒め言葉)

上の3つは超がつくほど有名なので、まだ見ていない方は見ても損はしないと思います。以下は個人的に好きなミシェル・ゴンドリー作品です。といっても基本的にミシェル・ゴンドリーは外れがないので、何見ても面白いです。いやホントに。


技術的にはそこまで大変そうではないですが、まず思いつかないです。シンプソンズのアニメでパロディされたほど有名な作品。


CG技術がなくてもアイデアがあれば十分面白い作品は作れるという好例。1997年の作品です。


きがくるっとる。一体これを作成するのにどれくらいの時間がかかってるんでしょうか…
(実際はCGも利用しているらしいですけれど)